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01/21 sun ...... 「個人競技の側面」
しわす!!
ドリスカ2年目、スネアパートのやんまあです!
気づけばマーチングを始めて10年目に突入しました。
もうすっかりマーチングなしでは生きられない体になってしまったと、机で無意識にリズムを刻んでしまう指を見ながら思います。
(いつもうるさくてすみません。不治の病なので不可抗力です。)
今シーズンはありがたいことにセンタースネアだけでなく、ビジュアルリーダーとしてもメンバーの前に立つ機会をいただき、ルーキーだった去年とはまた違った形でマーチングと向き合えたシーズンでした。
そこで今回のブログでは私がアメリカでマーチングをしていた時にスタッフにいただいた言葉を切り口に、私のマーチングに対する考え方や、今シーズンどのような思いで活動していたかを書かせていただきたいと思います。
まとまりがなく大変拙い文章ですが、コーヒーでも片手にぜひお付き合いください。
時はさかのぼること2019年の夏。
私はMadison Scoutsという団体でDCIのシーズンを過ごしていました。
DCI1年目で右も左もわからず、死に物狂いで練習していたことを鮮明に覚えています。
昼休みの2, 30分を削って新しいビジュアルの確認をしたり、大会終わりに次の宿泊先に向かうバスの中で「もう就寝時間だから、、」と怒られるまでパッドで練習したり、
足首のけがを治すため、メディカルスタッフに勧められた筋トレを皆より30分早く起きて毎朝こなしたり、、
自分なりに頑張ってるつもりでしたが、いつまでたっても上達せず、
周りに私と同じ熱量で練習に取り組む人が少ない事も悩みの種でした。
DCIってこんなもんだったのか、と残念に思う自分と、
その”こんなもん”にすらなれない自分。
とにかくメンタルに応えるシーズンでした。
それに加え不本意だったのが練習に取り組む姿勢。
詳しくは書きませんが、まあ、色々とひどい有様で、、笑
悶々としつつも言いたいことの大半は飲み込むようにしてました。
そんなある日、どういう状況で言われた言葉だったかは忘れましたが、スネアテックがメンバーの前に立ち、このようなことを言いました。
「周りの誰がどうか考えてる暇があったら、まずは自分の持ち場を綺麗にしろ。」
なるほどなあ、とその時はぼんやり理解した程度でした。
しかし、その後も色んな団体でシーズンを経験する中で、その言葉が自分の中で重みを増していくのを感じました。
人それぞれバックグラウンドが違う。
だからこそ自分の課題と他者の課題は分けて考えるべきで、人の課題には踏み込みすぎず、自分の課題に集中する。
練習に取り組む姿勢を変えてくれた言葉として深く私の心に刻まれています。
(課題の分離については「嫌われる勇気」という本で触れられています。気になる方は是非ご一読を。)
このことを立場を変えて考えてみると、
人前に立って指導する、というのは帆がついたボートを漕ぐことに似ているなと思いました。
漕げば確かに進むけれど、必ずしも行きたい方向に風が吹いているわけではない。
風を吹かせられるのは指導を受けている側の人たちで、
追い風となれば指導者はほとんど漕ぐ必要はないし、強い向かい風ならどれだけ漕いでも進まないでしょう。
そして、漕ぎ手である指導者にとって追い風が吹くかどうかは正直「運」だと思ってます。
高校の部活のように半ば強制的に全員の方向性を一か所に向ける方法もありますが、多種多様なバックグラウンドを抱えたメンバーが集まる一般団体の性質上それはあまり適さない。
そんな疑問を抱えつつも漕ぐしかないのだと、今シーズンの途中で私なりの結論が出ました。
上達するための情報は絶えず提供する。
ボートが進もうが後退しようが、少なくとも間違った方向にだけは向かないように漕ぎ続ける。
そんなことを考えながら1リーダーとして活動していました。
ちょっとネガティブな印象の文章になってしまいましたが、今シーズンを通じて学べたことはとても多かったです。
指導者としてだけではなく、プレイヤーとしての伸びも感じられたことが何よりも驚きでした。
アメリカで世界大会を経験して、もう日本でプレイヤーとして学べることは少ないだろう、と高をくくっていた自分を一発殴ってやりたい。(デュクシ!!
課題の分離の話を踏まえると、マーチングには「個人競技」の側面があると私は思います。
でも、周りにたくさんの仲間がいる個人競技。
切磋琢磨しながら各々が思うマーチングと向き合い、一つのShowに人数分の想いを詰め込んでいく。
他ではなかなか見られない独特で素敵な活動だと思いませんか?
10年たった今、私にとってマーチングとは、自己を思いのままに表現する場であり、その過程で自分の内面を磨いていく活動です。
ドリスカはまだまだ発展途上です。
ですが裏を返せば、その分自由度高く、思い思いの形でマーチングと向き合うことができます。
マーチングを通した自己実現のプラットフォームとしての可能性を大いに秘めているということが今回のブログを通して皆様に伝われば幸いです。
長くなりましたが、最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました。
した!!